グローバル化する世界で存在感を増すアジア 多面的アプローチでその現代的課題に取り組みます

アジア研究センター共同研究一覧

本センターでは現在、7つの共同研究 が立ち上がっています。
テーマによる7つの共同研究が組織され、複数の学部からなる所員を中心に外部の専門家も加わり研究が開始されています。

アジアの政治発展

研究代表者
大川 千寿
研究分担者
[学内]
松平 徳仁、石井 梨紗子、孫 安石、村井 寛志、後田多 敦
[学外]
佐橋 亮
研究の内容
世界的な民主主義の後退傾向が指摘されている。先進民主主義国でのポピュリズムの蔓延だけではない。未だ民主化の途上にあるアジア等の国でも民主主義は様々な障害に直面している。その背景には、メディアの多様化や地域格差、合意形成の難しさなどもあるが、①民主主義が経済成長の前提になるという「公式」の崩壊、代替的成長モデルの魅力の高まり、②外国勢力による民主主義社会への干渉も指摘され始めている(選挙干渉、シャープパワー)。たとえば市民社会が発達しているフィリピンでも民主主義に逆行する動きも見られる。このような民主主義を取り巻く状況は、政治学者、憲法学者らの大きな関心を集めるにいたっている。
さらにいえば、アイデンティティ政治は高まっており、いわゆる戦後政治の枠組みをめぐって少数者から自決を求める問題提起も国内外で多々みられている。本研究グループでは、戦後国際秩序の基盤をなしてきた民主主義が今、転換点にあるという問題意識に立って、研究を進めるものである。
研究活動
2018年度は、研究分担者による情報交換、および外部の有識者を招いての研究会を開催した。2019年度も同様の取り組みを進めるとともに、時機をみて、今日の民主主義の実相について考えるシンポジウム等を開催することを検討している。

東アジアの国際経済・ビジネスの変還と現状そして今後の展望

研究代表者
田中 則仁
研究分担者
[学内]
秋山 憲治、孫 安石、山本 崇雄、灘山 直人、李 貞和、行本 勢基
[学外]
石原 伸志、魚住 和宏、笠原 伸一郎、松尾 仁、魏 鍾振、李 淩、范 文勝
研究の内容
以下の5項目が研究の主な内容です
  1. 日中経済貿易の発展経緯(初めにLT貿易の経緯と回顧)
  2. 日系企業の対中国貿易、直接投資などの発展、現状、課題
  3. 日韓経済関係―韓国のグローバル戦略、物流、港湾経済の現状と展望
  4. ASEANにおける日系企業の動向と課題
  5. アジアにおけるFTA-TPP、RCEPなどの動向と展望
研究活動

2019年度では、さらに現地調査、現状分析を深めるとともに、途中経過を含めて、研究成果の発表を行っていく予定です。研究会は公開講演会として開催します。
上記の研究者のみならず、本学内外の関心ある方々に参加を呼びかけます。どうぞご参加ください。

アジア圏における文化の生成・受容・変容

研究代表者
中林 広一
研究分担者
[学内]

呉 春美、鈴木 陽一、松本 和也、阿部 克彦

研究の内容
前年度までの研究テーマ「近代アジアにおける伝統文化の変容」を受け、今年度以降は、アジア近代化の過程において、アジアの都市において、東西の異文明、異文化がどのように出会い、衝突し、融合していったのかを、「科学技術」、「翻訳」、「モダニズム」、「消費文化」をキーワードとして、研究していくこととしたい。
研究活動
上述の通り、本研究ではアジア圏における諸文化の歴史的様相を記述・考察することを目指すが、具体的にはアジア圏で生成された自然観、宗教、美術、食文化、文学等々の事象や作品を入り口として検討作業を進める。特にこれらの事象・作品に入りこんだ様々な影響、さらにはそれが他エリアで受容されていく過程でどのような変容が生じて いくのかについて、個別具体的な調査を蓄積していくこととする。
その際、まずは先行する研究班(「東アジアにおける東西文明の出会い或いは衝突」)の成果を踏まえつつ、文化の捉え方について理論的な再検討を行っていく。こうした作業を起点とし、研究分担者間で共有の認識を確立した上で各自の研究課題に沿って調査を進めていくこととする。特に国内・国外での資料調査を重点的に行い、その成果を踏まえつつ研究の進展を図る。以上の成果は研究会において報告を行い、また外部講演者による講演会を適宜開催するが、その場でなされる討議を通じて、分担者の専門分野と共同研究のテーマがいかように交錯するか検討を行い、文化のダイナミズムに対する理解を深めていく。

植民地国家と近代性:アジア諸国を中心とする比較研究

研究代表者
永野 善子
研究分担者
[学内]
泉水英計、高城 玲、山本博史、松本 和也、村井 寛志、梅崎かほり
[学外]
関根 康正、小馬 徹、福浦一男、八尾祥平、松岡昌和
研究の内容

以下の4項目が研究の主な内容です。

  1. 東アジア(日本本土・沖縄・香港)の民族性とアイデンティティ
  2. 東南アジア(タイ・フィリピン)の国家原理と近代性
  3. 南アジアの宗教とポストコロニアリズム
  4. アフリカとラテンアメリカのナショナリズムとエスニシティ
研究活動

本共同研究は2018年度に開始され、2020年までの3年間を実施期間としています。2018年度には、外部講師を招聘して学内で公開定例研究会を前期と後期に各1回(計2回)開催し、2019年3月に本学箱根保養所にて研究合宿セミナー(公開)を開催しました。2019年度にも同様の活動を行い、さらに秋には北京大学史学部より外部講師を招聘し、公開講演会の開催を予定しています。本共同研究の3年度(2020年度)には、沖縄での公開ワークショップを企画しており、沖縄から研究者を招聘し、本共同研究者と沖縄の研究者との学術交流を深めていきます。

東南アジア地域における6次産業ビジネスモデルに関する研究

研究代表者
高野倉 雅人
研究分担者
[学内]
田中 則仁、久宗 周二、佐藤 公俊
[学外]
中島 健一、S.H.R. Eksan、M.H. Ali
研究の内容

本研究は,東南アジア地域を対象として,6次産業ビジネスモデルに関する事例を調査し,サプライチェーンの各段階(生産・加工・流通・消費)の現状と課題を明確化する.そして,水産加工業など一次・二次産業に向けた効果的なビジネスモデルの構築,生産から消費までの6次産業サプライチェーンのリスク評価および方策提言のための数理モデルの構築と分析を行い,その効果を検証する.

研究活動
  • 研究テーマに即した調査・研究の実施
  • 研究討論会の開催

アジアの社会遺産と地域再生手法

研究代表者
山家 京子
研究分担者
[学内]

石田 敏明、内田 青蔵、曽我部 昌史、中井 邦夫、松本 安生、孫 安石、石井 梨紗子、吉岡 寛之、上野 正也、須崎 文代、重村 力

[学外]
鄭 一止
研究の内容

アジアの地域・都市再生事例の課題・背景を、社会遺産という観点から調査し、その地域の歴史的・文化的・政治的文脈から重層的に分析し相互比較した上で、国際的討論を深め、再生計画のアジア的計画論の構築を試みる。

研究活動
  1. 研究テーマに即した調査・研究の実施
  2. 研究討論会の開催

アジア地域の災害軽減化と防災・減災ネットワーク構築に関する研究

研究代表者
趙衍剛
研究分担者
[学内]
荏本 孝久(工学部教授)、島崎和司(工学部教授)、山家 京子(工学部教授)、佐藤 孝治(経済学部教授)
研究の内容
アジア地域では大規模な自然災害が多く発生し、防災・減災の重要性が高まっている。本共同研究では、アジア地域における災害の軽減化に向けて、現地調査を行うとともに災害研究を行っている研究者、防災対策機関の研究者などとの連携を図り、防災・減災ネットワークを構築して情報交換・意見交換を行って課題の抽出と整理を実施する。
研究活動

本共同研究では、これまでアジア・オセアニア地域における自然災害を中心に被災規模、社会的影響に関する調査を行ってきた成果に基づいて、更に国内および国外においてアジア地域の災害関連の調査・研究の報告書等の収集・整理と情報共有のための研究会等を開催して、被災状況の把握と防災・減殺に係わる意見交換のための会合を随時開催する。また、研究期間内にはアジア地域の防災・減災に関するネットワーク構築を図るために、ワークショップを開催し情報共有化を図る。

終了課題

アジアの水に関する総合的研究

研究の内容
今世紀に入り、地球温暖化や人口の増加、発展途上国の経済開発などに伴い、水の問題は世界的なテーマである。アジアでは、中国の水不足や水質汚染が深刻となっており、タイでは洪水により企業や日常生活が深刻な影響を受けた。メコン川など多くの国際河川では、水をめぐり水戦争が勃発する可能性もある。水は上下水道などの生活インフラにも関係し、水ビジネスのチャンスも拡大している。水は我々の社会や文化などにも関連する基本的に必要不可欠な資源である。本共同研究は、水を通してアジアを多角的に研究するものである。
研究活動
 
  1. 水をめぐる諸問題の状況把握:文献や統計資料などの収集
  2. 研究会の開催と意見交換
  3. 現地調査やヒアリングなど